その歩き方、犯罪を招きます
ニューヨーク・マンハッタンの路上を歩く女性の姿をこっそり撮影しました。
この映像を、強盗などで服役中の男60人に見せ「どの女性を襲いたいと思うか?」と尋ねた
心理学実験があります。*1
その結果、強盗犯から「襲いたい」と思われた人は、歩き方が特徴的だとわかりました。
- 歩幅が極端に短い
- 歩幅が極端に長い
- 歩くときに体が左右に揺れる
- 両腕を体の傍らにつけず、ぶらつかせながら歩いている
- 同じ側の手と足が上がっている
こうした不自然な歩き方は、獲物を探す者の目に留まりやすいのだといいます。
そして、歩幅が狭くチョコチョコ歩く女性は「容易に襲えそう」と値踏みされる。
逆に、広いスタンスで歩く女性は「屈服させたい」という支配欲を刺激すると考えられています。
◉日本人の歩き方
幕末までの日本では、右手右足を同時に出す歩き方は当たり前でした。ナンバ歩きです。*2
下半身の動きを腰で吸収し、走っても上半身を動かしません。*3
また、非常に大雑把にいうと、
着物ですから小股になります。女性は内股にもなる。
丁稚や女性はチョコチョコ歩き、武家はすり足です。
履物は足の指に引っ掛けていますから、足を高く上げません。
だから、下駄ならカランコロンと音を立て、草履ならばズッズッとつま先が鳴る。
また、腰を屈め、膝を伸ばしきらない。
この大地を踏みしめるような歩き方は、農作業からきた慣習であろうといわれています。
今でも日本舞踊、能、歌舞伎などの伝統芸能を見れば、この歩き方に出会えます。
明治に入り、学校や軍隊で西洋式歩行を教えるようになりましたが、私たちの身体は伝統の歩き方を忘れていない。
日本人の歩き方は、海外でとても人目を引くのです。
◉西洋式の歩き方との違い
アメリカやヨーロッパでは、足をしっかり上げて歩くよう教えることが最低限の躾だそうです。*4
男性は、両足の親指の付け根に交互に重心をかけながら、両腕を反動をとるように振って歩きます。
膝の裏をグッと伸ばし、踵から足を出す。
東南アジアの多くの国では、女性は足音を立てないように厳しく躾けられます。
そして、男性も女性もつま先を外へ向けて歩きます。
内股が可愛いのは日本だけ。
勿論、西洋式の歩き方が美しいという話ではありません。
私の家の近くには振り袖姿の外国人観光客が大勢いますが、それはそれは残念な光景です。
着物に西洋式歩行は美しくありませんし、裾がはだけて人目を引きます。
それでも、日本は世界で最も治安のいい国の一つ。
彼女らが犯罪者の目にとまる確率は低いでしょう。
◉海外で犯罪被害に遭わないために
一般社団法人海外邦人安全協会は、日本人が海外で犯罪のターゲットにならないためには、
「目立たないよう気をつけることが大切だ」と注意を促しています。
具体的には、場にそぐわない服装をしないように、高価な装飾品をつけないように、とのことです。
私はここに、「場にそぐわない歩き方をしない」と付け加えたい。
「歩く」という動作は、文化的表現の一部です。
トボトボ、フラフラ、のしのしなどのオノマトペに見るように表意的な行為でもあります。
つまり、歩き方を見れば、その人がどこの国の人か、どんな心理状態か、かなりの精度で分かるということです。
獲物を探す犯罪者の目から逃れるためには、無自覚に歩いていたのでは危うい。
GW前に、少し歩き方を意識してみませんか?
NYからJazzPianistである友人が帰国しました。そして、この記事の書き出しが「NY」。
連想ゲームのように今宵はJazzにしました。
ハービー・ハンコック、ギターのパット・メセニー、ベースのデイブ・ホランド、ドラムのジャック・ディジョネット、誰一人NY出身じゃありませんね。。でも、NYのJazzクラブで聴くことのできる演奏。絶品です。
その昔、私はパット・メセニーのLiveで眠りましたけれど・・・
♪ Herbie Hancock - Jazz Fusion 『Contelope Island』