美しさは男の武器になるか
メンズ総合コスメブランド「FIVEISM×THREE(ファイブイズム バイ スリー)」を
展開するACROの御後章社長によると、「昨年末から急激に市場の盛り上がりを感じる」
という。
「外資系ブランドの参入もあり、今後、男性の美意識は急激に上がると思う」と。
「男性化粧品 市場動向」と、ググってみた。
確かに、CHANELがブランド初の男性用メイクアップライン「BOY DE CHANEL」を
昨年9月にスタートさせていた。
アメリカでも「Cover Girl」や「MAYBELLINE NEWYORK」といった大手ブランドが、
初の男性広告モデルを起用して話題を呼んでいる。
「FIVEISM×THREE(ファイブイズム バイ スリー)」や「BOY DE CHANEL」が扱うのは、化粧水などのスキンケア商品だけではない。
ファンデーションやアイシャドウ、リップ、アイブロウ、ネイルなどのメイクアップ商品を揃え、
男性のメイクを「自己演出の手段」「自分を偽りなく表現する手段」と位置付ける。
そして、男性に美意識の解放を呼びかけるのだ。
◉外見の良さと仕事の成功
人の印象を左右する非言語の手がかりには、
容貌、表情、視線、化粧、髪型、しぐさ、姿勢、声、話し方、服、持ち物、匂いなどがある。
これらが魅力的であることは対人コミュニケーション上有利とされるが、
仕事上の評価や 成功との関係はどうだろうか?
社会心理学のさまざまな調査結果をのぞいてみると、
「容貌の美しさは、
就職面接などの雇用場面では男女ともに有利に働くが、
管理職となると、女性にとっては不利に働くことがある」
1979コロンビア大学ビジネススクール/ヘイルマン,サルワタリの調査 他
これは、容貌が美しいと「性的類型化が起こりやすいため」とされる。
美女は不美人よりも女性らしく、美男は不男よりも男性らしいと見られるということである。
つまり、美しい女性は「感情豊かで、決断力に欠ける」から管理職には向かない。
一方、容貌の良い男性は「体力があり、判断力に優れ、職務遂行能力が高い」と見られるため、
管理職に適任と評価されやすいということである。
さて、難しいことになった。
「化粧」をした男性の容貌が美しかったとして、
その評価は「男性的・女性的」どのようなことになるのだろうか?
◉そも、男の美しさとは
古事記の昔から江戸時代までの日本では、男性も化粧や着物で身体を加工する自由があった。
現代のように身なりの男らしさ・女らしさが厳しく区別されるようになったのは、明治時代に入ってからである。
戦後の高度成長期に広まった性別役割分業観が、男性の体から美を切り離したと思えば、
FIVEISM×THREEの言う通り、確かに男性の美意識は不自然に抑制されていたといえる。
自然界を見渡せば、鳥も魚も虫もオスの方が美しい。
オスが美しさを競い、メスが美しいオスを選ぶのである。
女性の社会進出が進んだ今、
男性に求められる身だしなみの水準は上昇した。
もはや、清潔であるだけでは足りない。
そして、女性の目線は配偶者選びにとどまらない。
性的類型化がいつまで男性を利するか不透明である。
生き延びるのは、
最も強い者ではない。最も賢い者でもない。
それは、変化に最もよく適応した者である。
チャールズ・ダーウィン
常識、偏見、差別、国境、ジェンダー、年齢、社会的要請から解き放たれた男性の自己表現は、
今後どこへ向かうのでしょうか。
私、個人的には楽しみである。
スライドギターの名手・ローウェル・ジョージのバンド「リトル・フィート」。
ニューオリンズテイストのアルバム「ディキシーチキン」から最高の1曲をご紹介します。
添付したyoutubeの音源は、一発録りのライブ録音です。
超絶技巧をぜひお楽しみください。シビれます。
♪ Little Feat 『Rock and Roll Doctor』※この曲はヴォーカルもローウェル・ジョージ
https://www.youtube.com/watch?v=yLEELrICcz4
♪もう一曲Little Feat『Skin it Back』このリズム、このギター、もう最高としか・・